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    春に降る雪

    • 2017.06.05 Monday
    • 00:00


    今日のお天気は晴れだった。基本的にお天気は晴れか曇りか、時々雨か。
    それ以外は、台風とか雪とか季節的な事もあり、いつもお目にかかれるわけではない天気もある。


    私のおばあちゃんの名前はひらがなで「ゆき」。
    父方のおばあちゃんで、小さいころから同居していたし、親の離婚で母親代わりもしてくれたスーパーばあちゃんだったと思っている。
    彼女は3人の子供に恵まれたけれど、3人目の女の子がお腹の中にいるときに、旦那さんを亡くして女手一つで子供3人を育てた。
    男衆の中に混じって肉体労働もしたらしい。私の記憶では華奢で肌が白くて、とてもそんなことが出来そうな体には見えなかったけれど、食べさせていくためには仕事なんて選べなかった時代だったのかもと思った。

     

    昔の人はお裁縫が得意な人も多かったみたいだけれど、ゆきおばあちゃんも細かいことが好きなのか得意なのか、その両方なのか上手だったらしい。
    気も強かった彼女に、洋裁学校の周りの女の人から意地悪をされたりとか色々あったこともちらっと聞いたことがあったけれど、そんな人たちに、裁縫の腕前で負けたことはなかったなんて言ってた。

     

    そんな強くならざるを得なかった彼女が、嫁であるわたしの母にはきつかったであろうことも、嫁という立場になった今の私には分かることだが、その頃の私にはただただ大好きなおばあちゃんだった。

    なんかもう詳しくは忘れちゃったのが悔しいけれど、格言とか教えてくれてもいた。

     

    私の記憶の中で覚えているおばあちゃんは、グラジオラスという花を出荷するために、長屋でその花を綺麗に整え仕分けをしている姿だ。
    朱赤色のグラジオラス。その花の色を覚えている。

    私がこの色が好きなのはそのせいなのかな。


    私が19歳のとき、おばあちゃんは亡くなった。もう少しでお正月という年末。一本の電話。おばあちゃんがって。
    成人式の着物姿を見せてあげられなかったなと思ったし、もうちょっと長生きしてくれていたら、結婚したことも報告できたのにと思ったこともあった。


    その頃、東京でアルバイト生活をしていて20歳の誕生日をそのアルバイト先で迎えた。
    3月の終わりごろの私の誕生日に、雪が降った。舞ったなんていう生易しいものではない。しっかりと多量の雪。

    一人暮らしをしていた私に、雪という自然現象を借りて私を包み込んで祝福してくれた彼女。
    それ以外考えられないと思ったことを、このお天気の話しという題を頂いたときに、思い出した。

     

    おばあちゃんが生きていて、今の私になにか語ってくれるとしたら、何を言うだろう。
    そんなこともちょっと思った。

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