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- 2019.04.10 Wednesday
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こんばんは、坂ナズナです。
今回のテーマは「金星ちゃん」。
金星ではなく、金星ちゃん。ちゃんが付きます。
ちゃん付けで呼びたくなる、可愛い女の子のような天体です。
占星術における金星は、その人の楽しみや音楽・美的センス、恋愛傾向、女性性などを表します。年齢域でいうと16歳〜25歳ごろに開発される天体です。
喜び、悲しみ、怒り、おそれなどのエモーショナルな感情の基本型が作られてゆく思春期は、喜びはまるで神に祝福されたかのように心が舞い上がり、悲しみは降り止まない豪雨のように心をびしゃびしゃに濡らします。なんだかこうして書くと、映画やミュージカルの世界のようです。
金星期は感情の振り幅がいちいち大きいから、自分も周りも結構疲れるんです。もし金星期をもう一回やり直せると言われても、私はもういいです(笑)。
また、金星は受動的な性質なので、金星期は「愛されたい」気持ちがムクムクと大きくなります。モテたいし人気者になりたいから、オシャレを研究したりヘアスタイルを変えてみたり、芸術的なものに興味を持ってみたり……。
そうやって知らず知らずのうちに、自分の美意識がどんどん磨かれていきます。
『私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されている』という研究がちょっとした話題になりましたが、水星期に形成された音楽の好みを、もっともっといじくり回してとことん味わい尽くすのが金星期なんじゃないかな、と私は思っています。
友達とカラオケに行って好きな曲を歌いまくったり、お金が少し自由に使えるようになる年頃なので、ライブやフェスに行って身体で音を感じたり、見ず知らずの人たちと音楽を通じて一体感が生まれたり。
好きな音楽に自分がその時感じた気持ちがのっかることで、脳だけでなく心にも深く色鮮やかに刻まれてゆくのです。なんと素晴らしい時期でしょう!
もちろん、みんながみんな楽しい金星期を過ごすとは限りません。
つらい目に遭って暗い思春期だったという人や、味のしないガムをひたすら噛んでいるような青春を過ごしたという人も、少なからずいることでしょう。
だけど金星が不思議なのは、たとえどんなに退屈だったりネガティブな記憶であっても、それはそれで味わいが生まれるという点です。つらい記憶なのに、確かめるように何度も反芻してしまったり。暗いなりに情動は育まれるのです。
音楽の世界でも、メジャーコードの曲だけが支持されるわけではなく、どマイナーの曲のほうがより多くの大衆の心を掴み、大ヒットを記録する事があります。
暗い金星期といえば、藤圭子さんの「圭子の夢は夜ひらく」がパッと思い浮かびました。あの曲はものすごく暗いけれど、名曲ですよね。
占星術の話に戻ります。生きて行くうえで最も大事な天体は、月、太陽、土星。
個人の人生の土台や骨組みの部分なので、これらを使いこなさないわけにはいきません。
しかし、金星はもう少し枝葉の部分というか、心臓から遠いというか。
年を取れば取るほど、人生における金星が占める部分はどんどん減ってゆくのだそうで、占い師さんの中には「金星は使わなくても生きていける」と仰る方もいます。
だけどそれでも私は、金星は人生の楽しみの部分を担う大切な天体だと考えています。
楽しいことは、心を元気にしてくれます。羽生結弦くんやおディーン様を追いかけている女性たちの、あのイキイキとした表情!
金星は、人生の花です。いかに退屈であろうとも、ほかに花はないのです。
最後は坂口安吾の恋愛論の一節をもじってみました(私自身が金星期に影響を受けた作品です。久しぶりに読み返しました)
それでは明日の更新もお楽しみに。
坂ナズナ