プチお節介(兆)

  • 2017.06.17 Saturday
  • 00:00

 

激しく降る雨の中、駅に向かっていた。
駅前の歩道に、コの字型の自転車の侵入止めが立っている所がある。
傘をさした髪の長い20代くらいの女性が、その侵入止めにぶつかっていた。何度も激しくぶつかっているので気になり、水煙が立ち上る中、よく見てみると白杖をついている。目が不自由で侵入止めが分からないのだ。

 

目の不自由な方を誘導する時は、どうするんだっけ?と思いながら、女性の方へ近寄って行った。

 

「そこ、侵入止めがあるので進めませんよ」と声を掛けると、彼女はぶつかる足の動きを止めた。どちらに行かれるんですかと聞くと「駅に…」という。「方向が少し違うので案内しましょうか」というと、うなずいた。ここで、よく言われる誘導の仕方は、少し前に立ち肘などをつかんでもらうというものだ。しかし、彼女は傘を差し白杖をついいるので、両手がふさがっている。どうしたものかな…。

 

雨の中に、二人でたたずんでいても、しょうがない。

「誘導するのに、手を取っていいですか?」と尋ねるとうなずいた。彼女の傘を持ったほうの手に軽く私の手を添えた。どれくらい雨の中にいたのだろう。どきっとする程、冷たい手だった。

 

駅は目の鼻の先だ。横断歩道を一緒に渡って点字ブロックを見つけた。「顔が向ている方を50mほど行けば、駅構内に入ります」と告げた時、「もう、結構です!」強く激しい口調だった。怒っているように感じた。思いがけない言葉に、驚いてしまい、そうですか…、とかなんとか言っている間に、彼女はスタスタと歩いて行ってしまった。

 

雨の日の思い出

 

何か気に障ることをしただろうか。どこか助けてあげているような傲慢さがあっただろうか。その後、もんもんと自問自答した。知人に話すと、私もそういう経験あるよ、という人が何人かいた。迷惑ですと言われているようで、次からは声を掛けるのをためらうよね。みんな困惑した面持ちで話してくれた。

 

良かれと思ってやっているのに、そう受け取られない。これをお節介というのだろう。このお節介衝動がだんだん強くなっているように思う。そろそろ年齢域が木星期に入るので、お節介おばさんへ一直線なのだ。しかも、私の木星は3ハウス。コミュニケーションの部屋にある。

 

バス停や病院の待合室、スポーツジムのサウナなどで繰り広げられる、おばちゃんの活発なコミュ力は凄い。誰でも声を掛けて、自分の身の回りの出来事から、スーパーのお得な情報、旦那の愚痴など、次々に繰り出してくる。20代の頃は、なんだかうっとおしいしと思っていたが、最近はそれが大事なのではないかと思ってきた。その場限りの相手と、ちょっとだけ関わってみる。袖触れ合った人たちと、ゆる〜く情報交換。遠慮しすぎないことの大切さ。

 

白杖の彼女の心境は分からない。だけど、また同じような状況に遭遇したら、遠慮しないで気軽にプチお節介をしたい。立場や主張によって様々なボーダーがいたるところにある。今後ますます、ボーダーを超えて人と関わっていくことが必要になる(2023年 冥王星が水瓶座へ)。それにプチお節介は使えるのではないか。ためらっていては、ボーダーは越えられない。それは、冥王星天秤座世代が担うミッションのひとつ。

*木星射手座 or 木星山羊座×海王星射手座×冥王星天秤座の皆さま。生きてきた背景が違う様々な人達と関わり、新しい人間関係を通して社会を再構築する世代。

 

北形 兆(Kitakata chou)

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Twitter:  @kitakatachou13

 

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